【#20】マコマレッツ・ナインス・アニバーサリィ【Sandwiches'25】

 
 
 
 

明日(2025年6月15日)で、maco marets のCDデビューから9周年を迎える。第1作『Orang.Pendek』を発表したのが2016年のこと。当時20歳の大学生だった自分も今年で30歳、キャリア的にも年齢的にも、「若手」と呼ばれる時期はとっくに過ぎた。

コロナ禍をはじめ、活動の存続が危ぶまれるタイミングは何度もあったけれど、いまだにラッパーとしてなんとか暮らしを繋いでいる――奇跡に近いこの状況は、日頃サポートしてくれる人々のおかげだ。先日は、なんと東京ドームのステージに立たせてもらった(そんなこと想像もしていなかった)! このブログ・シリーズを読んでくれている方がどれほどいるかわからないが、ここであらためて謝意を示しておきたい。いつも、本当にありがとうございます。

残念ながら今回、デビュー9周年というタイミングでなにか重大な発表をする予定はない。せっかくなら新曲のリリースなどできればよかったのだけど、あいにくと調整がつかなかった。昨年は初めての詩集『Lepido and Dendron』の刊行などいくつかのトピックを準備して臨んだから、それにくらべると少しあっさりした印象かもしれない。

とはいえアニバーサリーには間に合わなかったものの、新アルバム、コラボ曲などさまざまなプロジェクトが進行しており、近日中にいくつか客演参加した楽曲の配信が予定されている。徐々にライブ出演の本数も増える。来る2026年、デビュー10周年の節目に向けて少しずつギアを上げていくつもりだ。

ふだん maco marets の活動について具体的な「宣言」を成すことはほとんどないが、この場で簡単ながら、今後の計画の一部を発表しておきたいと思う。皆さんに少しでも楽しみに思ってもらいたいのと、あと、近ごろぼんやりしてしまっている自分に喝を入れるため。コミコンで、マーベル・スタジオが今後の作品一覧をどどん、と発表するようなものと思って欲しい(……つまり、盛大にぶち上げてはみたものの、計画通りにいくかは別、ということでもあるけれど)。

現在、以下の3タイトルとそれに関連するイベントを企画している。

① 9th アルバム(デジタル配信+CD/タイトル未定)
リリース時期: 2025年秋〜冬ごろ
※絶賛作詞作業中

② 第2詩集(書籍/タイトル未定)
刊行時期: 2026年春ごろ
関連イベント:朗読イベント企画中
※第1詩集以降に書いた詩をまとめる予定

③10th アルバム(デジタル配信+CD/タイトル未定)
リリース時期: 2026年秋〜冬ごろ
関連イベント:初のツアー形式によるリリースライブ、ワンマンイベント企画中
※また新しいmaco maretsを見せたい。こちらも少しずつ準備し始めています

音楽アルバム2作、本を1冊。来年にかけて、これらの作品を順番に展開していく。最終的にはツアーの形で全国を経巡り、直接その作品を届けられたらいいと考えている。もちろん合間にはコラボリリースや、他のイベント出演も積極的に行っていく。

ひたすら数を出せばいいというわけでないし、具体的な内容はまだまだ時間をかけて検討していくことになるだろう。さっきもカッコに入れて書いたように、計画通りにいかない部分も多々出てくるはずだ。それでも、決して不可能な目標だとは思っていない。自分ひとりの力では叶えられないことも、ともに実現してくれる、頼もしいクリエイター諸氏――トラックメーカー、エンジニア、バンドメンバー、デザイナー、映像ディレクター、etc.――がいる。そして、そうして出来た作品を愛してくれる人がいる、その顔が浮かぶからだ。

月並みな言い方であることは承知している。それでも事実、多くの力を借りながら、わたしは maco marets として立ち続けることができた。10周年の節目へと向かう今こそ、そうした何にも代え難い繋がりこそを確かめる機会にしたい。わたしと出会ってくれた誰かのもとに、一瞬でも、なにか、喜びめいた手ざわりの発火する瞬間があってほしい。そのための作品を編みたい。どんなにエゴだろうが、そうと願わずにはいられない。

制作の進捗、リリースの告知などは、今後もブログやSNS等でお知らせしてゆく。果たして言った通りの作品を成せるか、否か? 行き着くところは己次第、でも、精一杯ベストを尽くしたいと思う。どうかこれからも、ちょっとでも、maco marets のゆく先を気にかけてくれたら、うれしい。(2025.6.14)

 
maco marets